いくら口頭で話そうと、そんな過去があったのだと伝えようと。
結局、此処は既に"出会った後"の物語で。
出会う前の物語なんて、本当に語られるのかも分からない。

それに、物語なんていつだって覆せてしまうんだ。
というのは妄想でとか結局は全部が夢でしたとか。そんな言葉で締め括れてしまう。


誰かにとっては確かに繋がった延長線のボクでも、また違う誰かにとっては今し方出会ったばかりのボクになる。

いくら語ろうと、尽くそうと、
それだけはどうしようもない事なんだよな。
本当に存在しない記憶