(……)

(…しまった、今日は水筒とお弁当持参だったからお財布を家に忘れてきてしまった…
ど、どうしよう…コーヒー代、払えない…)






…おい。

(不意に呼ばれてビクッとするあなたの様子を見て、空になったあなたのコーヒーカップを片付けながら話を続ける)

今日のコーヒー、美味かったか?

「…は、はい! お、美味しかったです!とっても!」

(本当の事なのに、動揺で声が上擦ってしまい
なんだかお世辞のように言ってしまった…)

ふうん、そうか。



…じゃ、この試作でブレンドしたコーヒー豆で作ったコーヒーをメニュー表に加えてみるとするか。

「…え?
そ、それって…ま、まさか私、騙されたんですか!?
注文する時、いつものコーヒーって言ったのに!」

ハッハッハッ、身近に実験台がいるって便利だなぁ?
…にしても、いつものコーヒーと新しくブレンドしたコーヒーの区別もつかねえなんて、とんだ馬鹿舌だなお前は。

(うー、と悔しさに唸っていると)



…ま、実験台とはいえ、試作に協力(強制)してくれたのは事実だしな。
今日のお代はいらねえから。
さっさと帰って、コーヒー豆の勉強でもしてからいつものコーヒーと新しくブレンドしたコーヒーを飲み比べてみるんだな。

(シッシッと手で払うように半ば無理やり出て行かされてしまった)



(…なんだか腑に落ちないし悔しいけど、もしかして財布忘れたことに気付いたのかな…)

名前:藤堂 千秋
季節が巡って62日目

ピンクのバラをあげる

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