(偶然、大きな屋敷の前で
お父さんだろうか、少し怖そうでキッチリした男の人と瑠夏が車に乗り込もうとしていた)
瑠夏父「わかったな、瑠夏。
今日は、伊集院家のご令嬢がわざわざお前に会いたがってくださっているんだ。
粗相のないように、余計な事は絶対に口走るな。」
…はい。
(どこかへ行くのだろうか)
(神妙な面持ちで、出掛ける前の確認をしている)
瑠夏父「せっかく、この私が
政治家である伊集院さんとの会食を取り付けたんだ。
これは会社にも大きく貢献する事だろう。お前も、我が一ノ瀬の会社を継ぐ者として
今のようにちゃらんぽらんでは困るんだぞ。」
…わかってます、父さん。
今日会う伊集院さんのお嬢さんとは上手くやる。
だから、心配しないで。
瑠夏父「ふん、お前には心配しかないがな。
くれぐれも、会社のイメージを落とすような事はしてくれるなよ。
お前をここまで育てたのは私なのだから。」
…!
っ、母さんは…あんたのせいで…
…感謝…してます。
瑠夏父「…ほら、さっさと行くぞ。」
(そう言うと、車に乗り込み行ってしまった)
(…瑠夏、なんだかすごく辛そうだったな)
名前:藤堂 千秋
季節が巡って50日目
ピンクのバラをあげる
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