ばあちゃん、本当に大丈夫かよ?
(学校で使う文房具を買いに、街に来ていたあなただったが
フと聞いた事のある声が聞こえてきた)
(そちらの方向を見ると、重そうな荷物を持った楓とおばあちゃんが会話をしていた)
おば「あら〜、もう大丈夫よ?
このお店の前に居たら、孫が迎えに来てくれるから。
それより、あなたもありがとうね。
こんなに重い荷物持ってもらっちゃって、すっごく助かったわ〜!」
(…どうやら、見ず知らずのおばあちゃんの荷物を運んであげていたようだ)
それはいいけどさ、その孫が来るまで俺も待つって。
さっきも聞いたけど、この荷物の中には孫へのプレゼントも入ってるんだろ?
そんな大事なの、地面に置いたら汚れるだろ。
おば「大丈夫大丈夫! ちゃあんと包装してもらって、上から袋も被せてもらってるから!
あなたこそ、どこか行く予定だったんでしょう?
早く行かないと、もう日が暮れちゃうわよ!
あっ、そうそう! これ、取っておいてちょうだい。」
…あ?
…って、こんなのいらねえよ!
オレは金もらうためにやったわけじゃねえし。
だったら、孫になんか菓子でも買ってやれよな。
おば「…あら、そう…?」
そうだよ。
…じゃあ、大丈夫なら俺行くわ。
ちゃんと孫に運んでもらえよ? 絶対に、1人で全部持とうとすんなよな!
かなり重いし、腰やっちまうから!
おば「わかってるわよ、心配性ね〜。
本当にありがとうね!」
(ひらひらとおばあちゃんに手を振る楓が、こちらに向かって歩こうとした時
…ばっちり、目が合ってしまった)
(あなたに気が付いた楓は、目を丸くして
慌ててこちらに近づいてきた)
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名前:藤堂 千秋
季節が巡って52日目
ピンクのバラをあげる
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