幼少期の真は大のお父さん子。

物心つく前から両親は不仲であった。
父親は真に優しく、一方で母親は真に対して冷たかった。(原因は真の顔が不仲であった夫に似ているため)

仕事から帰ってきた父の温かい手の温もりだけが、幼少期の真の唯一の安らぎであった。

ほどなくして両親は離婚し父親とは離ればなれになってしまう。
親権は母親の方へ渡り、冷たい母と暮らすことに。
家では父親の話しはタブー。手に持っているぬいぐるみは父親から与えられたものだったが、それを厭うた母親に捨てられてしまった。




中学時代は家に居場所がなく、夜の街を彷徨いていた。
幼い頃の記憶に残る、最後に見た家を出ていく父親の背中。
その姿を探すかのように。




男の部屋を転々とした時期もあり、家に帰るのは眠る為だけ。夏休みや長期休暇の期間は家には帰らなかった。

尚、このような行為をしていたことは家族はもちろん、純や他の友達には話していない。
真の過去について