お気持ちは大変うれしいのですが、そのような目で見たことがあるかと聞かれると何とも答えられないのです。なにぶん恋愛経験がないもので。
貴女が魅力的な女性だということは知っていますよ。なにかと気になってしまう存在ではあります。
しかしそれが恋や愛にまつわるものなのか僕には判断がつかないのです。貴女に対する好意がそういったものに変化するのかもわからない。
ですから今はそのお気持ちを受け取ることはできません。
(きっぱりとした態度に唇を噛み俯くと、スカートを握りしめた手を優しく取られ握られた。)

そんなに落ち込まなくてもいいでしょう。僕はなにも断ったわけではありませんし、話はまだ途中です。
感情の形を量りかねているだけで、僕は貴女を好ましくは思っているのです。ええ、こうして言葉を選んでいる程度には。
つまり、なにが言いたいかというと、その…男女交際を視野に入れたお友達からはじめましょう、ということです。先輩後輩という関係から少し進んで、アズールとユウとして。
すみません。今の僕が与えられるのはこれだけです。