ようやく口を開いたと思えばそんなことですか。いえ、そんなことと言うのは失礼でした。
この部屋に入室してからずっと落ち着きなく、ソワソワしていましたしね。入るかどうか迷っていた時間も長かったですし、よほどの覚悟を決めてきたのでしょう。
僕をデートに誘う。ただこれだけのために、こうして訪ねてきてくれた。
ならば僕も真剣にお返事をしなければなりません。
──喜んで、エスコートさせていただきましょう。親しいご友人方でもなく、他の生徒でもなく、僕を選んでくれたのですから必ず満足させてみせます。
最初のデートですし、コースは僕が決めていいですね。貴女はまだまだ不慣れでしょうし。
日時については、予定を確認してからご連絡します。…楽しいデートにしましょうね。
デートして