はい、ただ今ここに……。

「自分は軍神と呼ばれています……。呼ばれているだけで、本当にそうかはまた別ですが」

「思えば、堕天管理局もなくなり……、探索任務はなくなってしまいましたね」

「……魔王交代がうやむやとなり終わった件……、何か大きな戦乱が起こる前触れでないといいのですが……」

「あんまり愛くんやあなたさん……特にあなたさんを不安がらせないでね」

「っ、失礼」

「ま~、もう堕天管理局なくなって人間界の方も一年は経っちゃってるけど、何かおっきな事件とか起こってないからさぁ。ほんとうやむやになって終わっただけじゃないの?」

「堕天管理局があろうがなかろうが……、穏やかな日々が続けば良いのですがね」

「愛殿も、マルスを目指す目指さない関係なく……、あなた殿を守ることは忘れぬよう」

「はっ、はい!」

「…………」

「……あの」

「ん?」

「そろそろオリエンス……いえ、別の種族でもいいのですが……、マルスでなくなっても?」

「なんで? せっかくだから最後までマルスでいなさいよ」

「で、では鏡殿……。あなた殿と愛殿に本日のおみやげを」

「? うん……?」
(グロスをもらった)

「えっと……、その……、つまり……」

「そ、そういうことです」

「?」

「せ、接吻について自分に語らせるのは酷ではないかと……」

「…………」

「…………」

「…………」

「…………」

(ばいばい)

「ちょ、皆さんどこに……!!」
(頭以外のメンバーは、部屋の奥に引っ込んでいった)

「え、ええと、その……、つまり……ですね……」

「お、おみやげ……です。本日、わざわざ自分のために来ていただいた……」

「? はい、ありがとうございます!」

「グロスですよね? お家帰ったら使ってみます!」

「え、ええと……、そ、そうですね……」

「た、楽しんでいただければ……、自分はそれで……」

「た、楽しむ?? 楽しむというより……、その……、何というか……」

「そ、その…………」

「ま……、またいつでも来てください!」
(なんだか強引に切り上げられてしまった)
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