
「頭くん、誕生日おめでとうございます!」

「ありがとうございます」

「今日は素顔……なんですね?」

「ええ……。毎度誕生日では頭を変えていましたが、今年はどの頭にしようか迷ってしまって……」

「……種族も毎年変えているような?」

「1回目はオリエンスで……、2回目はバフォメットで……、去年は下忍か……」

「1回目は、誕生日プレゼントにこれをいただきましたね」

「2回目の時は、デビリンクイベントも来て……、あの時はバフォメットになっていましたね……」
(もうよその堕天メンをかぼちゃ頭にして遊べないとはな……)

「3回目……去年は、堕天管理局もなくなり、愛様やあなた様は呼ばず、ひっそりと誕生日を祝いましたからね」

「そうとなると、やはり今年は、去年までとは違う姿と種族で誕生日の主役として在った方がよろしいかと」

「別に無理にする必要はないと思うけど……」

「……とりあえず姿は、まだ素顔で迎えたことなかったし、それでもいいんじゃない?」

「…………そうかもしれませんね?」

「しかし、異形頭担当である私の誕生日で、私が頭なしでいいのでしょうか」

「去年も下忍だったから頭なかったじゃない……」

「あれはあれで完成だからいいんでゴザルよ~」

「………………」
(話がわからない自分は少し置いてけぼりだ。……愛も同じのようだ)
(やがてそれに気づいたのか、頭も鏡もはっとした表情でこちらを見る)

「いつまでも客人を立ち話に付き合わせてしまうとは……、申し訳ございません!」

「ひとまずご案内しましょう、こちらへ」
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