
「慎次様のイメージカラーは、やっぱり紫ですからね。ケーキにも紫を入れてみました。あとは、お花を……」

「……一応すなおの時は青~って話ではあったけど、もうすっかり紫イメージついちゃったね……」

「一応俺が青らしいしね……、イメージ」

「タダシは……」

「はいはいその話は終わり」

「一応俺は黒かな……」

「私は黄色でしょうかね。……色んな意味で」

「まぁ、もともとそんなに色にこだわってコーデしてたわけじゃないし……」

「その時その時似合う色が一番!」

「愛ちゃんは何色になったんだろうな」

「“愛”って言葉のイメージからすると、赤やピンクってイメージだな~」

「僕は、あなたが好きな色を、イメージカラーにしたいです……!」

「色んなコーデをさせてあげられないのが心苦しいというか心残りというか……」

「“壁”が生まれた日は、愛と同じ日なんだけどね……」

「ま……ね。とはいえ壁さんは、すなおや慎次時代に結構お着替えしてたし」

「そうですね。着替えている回数としては、少なくとも私と同じくらいはあると思いますが」

「う~ん…………、まぁ、そうだね」

「愛ももっと、あなた好みの色んな姿できればよかったんだけどね……」

「まっ、何度も言っちゃうけど、そんな話今さらしたってしょうがないか!」

「ろうそく立てようか」

「たばこもろうそくも似たようなものか……」

「似てるかもしれないけどやめよう……!!」

「美味しくなくなっちゃいますよ……」

「それは困る」

「でも、ろうそく何本立てるの? 4? それとも1?」

「一応4だよね……」

「“壁”さんになってからっていうと、愛さんと同じ誕生日になるから、1も立てられないという話になるっけ……」

「…………実際の年の数立てていいよ?」

「そんなのケーキがろうそくだらけになっちゃうよ。埋め尽くしてもその数になるかわかんないし」

「…………ほんとに?」

「…………ごそーぞーにお任せしますけど?」

「まっ、ろーそくはなしでいいよ。どーせ悪魔祓いみたいな儀式だし」

「早く切って食べよ♪」

「よろしいでしょうか?」

「本人がそれでいいならいいよ」

「では、切り分けましょうか。上段は全て壁様が食べますか?」

「ふふ、それもいいけど、さすがにおとなげないでしょ? ……普通に、公平に切り分けていいよ」


「いや、俺そんな食べないから……」

「僕のケーキが食えないと言うのかー」

「作ったのは頭くんだけどね」

「あなた様や愛様はどれほど食べられますでしょうか?」

「あ。ちなみにこの花は人間も食べられますよ。食用の花です」

「……おいしい?」

「野菜や果物が好きでないとあまり美味しくないかもしれませんね」

「もしあなたが食べられなかったら、僕が食べてあげます……!」

「その時は、あなたがあーん、してあげないとだね♪」

「えっ……! そ、そそ、そんな……恥ずかしい……です……」

「ふふ……。美味しいならあなた様が食べてしまっていいのですがね」
(頭が切り分けたケーキを運んでくれた)
ありがとう