(花束の形になっているお菓子をみんなで食べた)

「美味しかったです……!」

「よかった♪」

「愛もオリエンス取得したらこれくらい作れるよ」

「つ、作れる……のでしょうか?」

「楽しみです……! あなたのためにたくさん作りたいです!」

「……俺も壁くんもオリエンスは持ってるんだけどね」

「少なくとも俺は、あんなに綺麗で細かくて美味しいのは作れないよ」

「僕は、本気出したら作れるよー」

「……ま、出さないけど」

「思えば色んなこと頭に頼りきりな気がするなあ」

「しっかりしてよ、堕天の乙女」

「別にそんなこと気にしなくていいけど……、たまに一緒に手伝ってくれたらそれでいいかな?」

「……今月後半は、鏡さんと頭さんの誕生日だねぇ……」

「鏡ん時は慎次にしとこう」

「そりゃまたケンカ売ってるようで……。まーたご馳走はないってか?」

「でも、確かに俺は食事のプレゼントは嬉しくないしな」

「まぁ……、何贈られても、頭ちゃんに敵う誕生日プレゼントはないだろうし」

「……!!!」

「キャ――――――ッ、もぅ、もぅやっだぁ!! 鏡くんってほんっとイケメンなんだからぁ♥」

「ちょうど頭にリボンつけてるし~、このまま鏡くんへの二度目の誕生日プレゼントになっちゃおうかしら♥」

「俺の姿ってこと忘れてますよねぇ……」

「まだ早いし……。俺の方こそ、頭ちゃんの誕生日には何をしたら……」

「や~ん、私のことまで考えてくれるのぉ!?」

「じゃ~ぁ~……、27日に私を鏡くんに改めてあげるから、28日には私とデートしましょうよ~♥」

「……あ」

「頭ちゃん、愛ちゃんとあなたくん……」

「なぁ~に~? 邪魔する気~?」

「いい加減戻って! 俺はそんな鏡厨じゃないから!」

「愛くんもあなたさんも置いてけぼりだよ……。二人におみやげ渡そうよ」

「ん……ぁ……あ、そうだねっ」
(頭は小箱を差し出した)

「グロスだよ♪」

「たまには違うもんあげたらと思わないでもないけど……」

「愛くん育て中なんだから、グロスが一番嬉しいでしょ?」

「はいっ!」

「まぁ、もし何か希望とかあれば、いつでも言ってくだされば」

「とりあえず、今日はこれ!」

「来てくれてありがとね♪」

「また……次は、鏡さんの誕生日、こうして一緒に楽しめるといいね」

「無理強いはしないけど……、来てくれると嬉しい」

「来ないとひどいからね♪」

「来なくても別に何もしないから、本当に空いていたら来てくれればいい」
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