
「あなた様も愛様もお呼びしましたからね。ケーキも大きなものを用意しておりますよ」
(部屋には飾りつけがされており、ケーキが用意されていた。クリスマスの時と同じく頭が作ったようだ)

「わあ……! 豪華です!」

「王冠……かっこいいです……」

「上の王冠はチョコレートですよ。もちろん、タダシ様にあげますからね」

「あはは、ありがとう」

「魔王様ってこういう王冠かぶってんのかな~……?」

「…………見たことないからわからないな」

「今日は気分だけでも、俺が魔王様ってことで」

「………………」
(愛はケーキの王冠をじっと見ている)

「愛ちゃんも王冠ほしいの?」

「タダシから奪っちゃう~?」

「あっ……、え、えっと……」

「タダシくんから奪うつもりはないですが……、でも……、ちょっとうらやましい、です……」

「愛様はやはり魔王様に憧れがありますか?」

「はい! 次期魔王様が決定したのかわからないけど……。それでも、僕はあなたと一緒に魔王様、目指したいです……!」

「い~んじゃない。次期魔王決定してたって、闇討ちなり弱み握ってゆするなりすれば愛も魔王になれるでしょ」

「さ、さすがにそれはちょっと……まずい気が……します……」

「ふふ♪ バフォメット取得させるなら覚悟しときなよあなたー。今はこーんなあどけない悪魔でも成長したら……」

「なんでそう未来を不安にさせるようなことを言うの……」

「さてっと! じゃああなたさんと愛ちゃんも揃ったし、ろうそく立てようか!」

「タダシさんも、今年で4歳……か」

「ま、初めて人間界に来た日から今日で4年……って言い方の方が間違いないよね」

「それではろうそくを4本立てて……」

「電気消して♪」

「火を灯す……と」
(タダシの手を動きに合わせてろうそくに火が灯る。……やはり悪魔なんだなとしみじみ思う)



「はっぴーばーすでーとぅーゆー♪」


「ハッピーバースデートゥーユー♪」

「ハッピーバースデーディア……タダシちゃん」
Happy birthday to you♪