秋の公園









「まさかの連続ランクインだ」


「俺とタダシちゃんもメダル2個もらえた……」


「俺はぎりぎり2個もらえたって感じかな~?」


「俺は……、メダルまでもうあとちょっとだったかな」


「私はメダルはもらえませんでしたが、やりきったコーデではあるそうですよ」


「これもほぼ販促フォトコンかな~? 秋お題のフォトコンって、過去に1回きりなんだよね(第8回「秋の装い」)」


「Autumn Sky ガチャが追加されたんですよね。……ですが、秋のガチャってそれ一つくらいしかなく。もちろん、ハロウィンガチャは豊富なんですが、それ以外となると……ですね。ガチャを除けば……意外とほかの季節よりも豊富な気はしますけど」


「この時はハロウィンを過ぎても、ハロウィンフォトコンコーデのままだったな……。そして11月になりAutumn Sky ガチャが追加されてフォトコンも……という感じで、私は髪型も前回のフォトコンそのままになっている。エクステは外したな」


「俺と鏡さん以外はそのガチャアイテムが主かなー」


「主と言うほど使ってる……かな?」


「そういえば20回引きましたが、このガチャはだぶったアイテムも多かったですね……」


「あ、そうそう。販促フォトコンとはいえ、イベントは来たんだよね。スモールオータムと大和の秋同時開催」


「で、俺の写真で使ってる背景は、そのイベントの特効アイテム。この時は特効で、いつもの特効付きイベントよりかなりイベントが有利に進められるから、もっと買ってもよかったんだけど、特効アイテム自体がぴんとこなくて、これ1個だけ買ったんだ」


「だいたい俺がつけて、大和の秋の方探索してたかな。アキアカネやオニヤンマたくさん捕まえたね。1個あるだけでもかなり助かったね」


「1個買うだけでもだいぶ満足するのが特効アイテムなんだけど、セット買っても全く満足しないのはバレンタインイベントですね……」


「俺たちが初参加した翌年から、アイテムが怒涛の勢いで追加されるのに、特効アイテムが来たのは最後の年になってようやくだもんね……。必要素材も複数あるのに、ホワイトデーイベントと比べると非常に集まりが悪くてね……。それでいて期間短いし」


「……あなたくんが聞いてわかるか、わからないけど」


「確かに。そんな話はわかりづらいからもういいだろう」


「ええと、私は、100票もらって49位だった。……せいぜいメダルが1個もらえればいいと考えていたくらいだから、かなりの好成績で驚いたものだ」


「というのも、この俯瞰魔装に合う背景もなくてな。……夕方の森背景に……」


「“あの丘を越えて”だったかな? “この丘を越えて”だったか? ……どちらか忘れたが、それの茶色を合わせて、なんとかイスを置ける場所を作ったんだ」


「まるでアイテム名がうろ覚えみたいに感じるかもしれませんが、どちらも存在するアイテムなのですよ。あの丘を越えてはイチゴ狩りイベント、この丘を越えてはみかん狩りイベントで調合できるアイテムですね。どちらもよく似ています。芝生アイテムと言えばわかりやすいでしょうか?」


「この丘を越えては石があるので、あの丘を越えてですね」


「そうだったか。……しかし、無理矢理背景を作ったようなものだからな。写真中央左……少し違和感があるだろう? これがどうしても気になってな……。少し不満なんだ」


「後になって、魔晶キャンペーン(※課金のおまけみたいなもの)のローンフィールドをフィルターで黄色にすればよかったと思ったよ」




「というわけで、改めて組み直してみた写真がこれだ」


「…………」


「…………」


「…………」


「…………いいんじゃないかな」


「やっぱり木があった方がいいんじゃない」


「…………まぁ。ちょっと後ろが寂しいよね……」


「そうですね。やはりランクインしたということは、それほど良い写真だったということではないでしょうか」


「そ、………………そうか…………」


「慎ちゃん……。俺は……いいと思うけど……」


「あ、ああ……、ありがとう」
第76回「秋の一日」