
「気持ち……悪い!」

「往生際悪いね」

「レジン液のせい?」

「窓がらがらに開けて、風も結構流れてたからそのせいじゃないと思うけど」

「細かいとこずっと見てたせいなんじゃないの」

「だって気泡入れるなだの中身飛び出さないようにだの……!」

「やっぱ私は不器用なんだなー」

「まだ一回やっただけじゃない?」

「……しんどい!!」

「じゃやめたら」

「えーん、頭やってよー」

「はあ……」

「お前の最終的な目的は、堕天種族のアクセサリーを作ることなんだろ? それは、お前が作るからこそ意味があるんじゃないのか?」

「………………」

「あーん……」

「ごみか」

「まだごみと決めつけないの……」

「ピンセットとやすり……、別の用途で使えそうではあるけれど、使わなさそうだよね」

「もともとパーツ組み合わせストラップ作りたいとか言ってた時にも使ってたよね。あの時のピンセットって」

「だから、ごみ扱いしないの……」

「私って手芸向いてないのかもな」

「でも、なんか細かい絵は作ったことあるんでしょ?」

「それは絵だし」

「……似てると思うんだけど」

「平面と立体は違うよ。作ってたら立体になる場合含めて」

「あんたミシンほしいとか言ってたけど……」

「……まぁ、ミシンは、実用も兼ねてほしかった、よ。今は、必要なことは……」

「あぁ……」

「……いや、でも、編み物もしてみたいなとか言ってたよね?」

「できたらかっこいいと思って」

「乙女はアイロンがけくらいがちょうどいいんじゃない?」

「私も実はそう思うよ」

「それ手芸じゃない……」

「これは、3Dプリンターの体験で作ったんだろう?」

「ああ、3Dプリンターで似たようなものは……?」

「!」

「3Dの勉強をするべき!」

「メイドの拙者に異形頭を!」

「あ、それはMODが無理になったかもで……」

「あああああ」