
「鏡は善にして僧侶にできたっ」

「ちょうど頭ちゃんと同時に転職できたから……、頭ちゃんと一緒にレベルアップしていける……ね」

「ふん……」

「善悪僧侶? いや別にいーんだけどさ」

「でもさー、マナちゃんもすなちゃんも性格変更はまだできなさそうだよー?」

「まだちょっと足りないか……」

「まぁでも、鏡さんと頭さんが僧侶呪文を使いこなせるようになるまで少し時間必要だろうし。それまでもうちょっと使用人になっておくよ」

「僕はすぐにでも君主なりたいんだけどなー」

「一応戦士鏡が持ってた武器僧侶でも持てるけど攻撃力がくっと落ちたし。今すなちゃが持ってる弓、戦士と狩人しか持てないからそう早く君主になられても困る」

「あそっか……、今君主用の強い武器ないのか……」

「それに一応は盗賊技能あるしね、狩人……。今、何かの気配に気づけるのはすなちゃんだけだよ」

「あー…………」

「えっと……、ちょっと整理させて?」

「俺は司教で、乙女は錬金術師。そして、頭くんは使用人」

「使用人はそこにいるだろう!」

「臨時ですが……」

「えーと」

「で……、すなおくんが君主で、マナトくんが召喚師で、鏡くんが盗賊……が、最終パーティ?」

「そうだね」

「……いや火力不足か?」

「魔法は僕含めそこそこ使えるわけだけど、がんがん攻めるパーティじゃないかな?」

「がんがん攻める……だと、戦士が一番みたいだね」

「あとは闘士とか侍とか……、忍者もそうかな。神女は性別的に俺たちなれないし、僧侶呪文も僧侶で覚えていくなら必要ないよね」

「君主は……」

「後半強いって感じ?」

「ま、まぁ最初は強いけど終盤弱いとかそういうのは嫌だし、大器晩成はいいっちゃいいんだけど……」

「司教は……、色々できる分、火力というものは期待できないだろうね……」

「そのパーティだと、使用人が前衛に出るのかな、やっぱ……」

「盗賊はもちろんだけど、使用人も後半はそこそこ直接的な戦力になるみたいだし。魔法をマスターした使用人ならだいぶ強いんじゃないかな」

「君主(盾)のすなちゃんに期待だな!」

「盾ってねー! このゲームタンクないよ!」

「だいたいさぁー、君主って強い子分引き連れるもんなんじゃない!?」

「それは召喚師かもね……」

「偉い王様は、自分を盾にしてでも弱き者を守り抜くんだよ」

「がんばれすなちゃん! なお性格はあとで中立に戻す」

「いやふつーに善にしたら善のままでよくない!?」