
「体力が……、体力が、伸びません……」

「体力というよりは、HPかな……」

「ヒドラにも、耐えられるくらい強くなれてるはずなんだけど……」

「だいたい頭がやられるね」

「おかしいなあと思ってよくよく見直すと、唯一まだHP200いってないのね」

「俺と乙女だってもう200は超えてるのにね」

「200まであと少し、ならまだしも、まだ随分長そうですよ? ハイマスター能力得ましたのに……」

「やっぱり使用人は後衛用なのかなあ? なんだかんだで今HPの伸び一番いいのタダシなんじゃない? 鏡追い越しそう」

「追い越すのかなあ? それはわかんないけど、鏡くんの次にHP高いの俺だね」

「俺も……まぁ、盗賊にはなったから、HPの伸びは悪くなりそうだからな……。戦士の時の分がまだ残っているって段階で……」

「……俺が一番HP高くなるの? 司教なのに? 武器は持ってるだけって感じなんだけど」

「あーっ、そうそう武器と言えばぁ! 君主用の武器入手したのにデビリッシュだと装備できないんだけどぉ!?」

「それは……、俺も、聖なるもの装備できないし……」

「デビリッシュは、僧侶、司教、君主には向かないのかもね」

「むかつくーっ!!」

「呪いなんて気にしたことないレベルで気兼ねなく装備品身につけられるし、十分デビリッシュの恩恵はある気がするけどね」

「その代わり……、お前はいい装備品揃ってきた気がするな」

「私もフェアリーだから、装備制限はあるけど……」

「でも、おかげさまでそこそこ戦える錬金術師になれたかもね」

「戦闘で一番暇なの俺な気がするね。……頭さんは十分貢献してるよ」

「しかし、やられてしまっては意味がありませんよ……?」

「やっぱり俺が前に出ようか?」

「僧侶呪文が気兼ねなく使えるのは壁様とタダシ様だけ。壁様は攻撃に忙しいですし、回復はタダシ様専門となっております。そんなタダシ様を前衛にするわけには」

「まぁ、そのうちまたいい装備品とか見つけられるかもしれないし……」

「……やっぱり俺が前衛に出るよ。鏡くんがやられることって滅多にないんだし、今の俺と鏡くんのHPの差はほんの少しだけ。……そうやられないよ。使用人よりは司教の方がまだ体の装備充実してるはずだしね」

「そんな……、主人と共に後衛というのは……」

「後衛で、主人の隣で、主人を守ればいいじゃない」

「まあ、その方がいいのかなあ」

「もう状態異常回復薬もばんばん使うし、タダシ同様、頭も動けなくなるとひやっとするよ。……なら、後衛にいよっか」

「……確かに、今のままでは足を引っ張りかねませんからね……。わかりました……」

「ま、とりあえずEDまでもう少しっぽいし! 頑張ってこ!」