
「俺は男に戻れたけど……」

「ワタシが乙女になっちゃったわ~! やっぱり入れ替わりだから……なのかしら!?」

「俺が一人で使った時はそんなことなかった気がするけど……」

「何度か試したけど、ワタシとマナトちゃん二人とも性別が変わらないか変わるかの二択ばかりだわ~」

「一人だけ変わるってことがないね」

「使うのがワタシなのもあって、マナトちゃんだけ変えるって意外と難しいんじゃない?」

「どうするの?」

「まぁ……、いずれまた本入手できるよ」

「そうね! 執事もいいけど、メイド服だって着たいわ! かわいいエプロン入手できたし♥」

「結局、また本を探すんだな」

「ま、探そうと思って探してるわけじゃないけどね……」

「そーいえば鏡も召喚呪文マスターしたら盗賊になるつもりなんだよね? 盗賊になれば盗めるし、探し物も見つけやすくなるのかなあ?」

「あー……、どうだろ」

「まだ召喚呪文マスターしてないし、盗賊になれてもすぐ盗めるわけじゃないみたいだし……、時間はまだまだかかりそうだな」

「盗賊は成長が早いとは見るけどね。……といっても、すぐはできないのは確かか」

「いつもニックネームは“あたま”で、ベルゼブブの時は“かしら”にしてたけどー……」

「今は“ほとり”にでもしようか」

「やぁ~だ、かわいくていいじゃな~い♥ じゃあワタシ、今はほとりちゃんね♥」

「頭だと認識するまでに時間かかりそう」