
「ちょうど性格も変更できたので、中立にも戻したよ」

「はい、使用人に戻りました。装備はいかがいたしましょうか」

「まずはクエストを……って、これは別に使用人がいたら節約になるわけではないか」

「ああ、鞄も再び使えるようになりましたね。入っている薬も以前のままです。……随分久しぶりに感じますね」

「それでは、皆様が持っている薬は鞄に入れましょうか」

「持ち物圧迫してたから純粋に助かるね」

「全く、もの捨てないんだから」

「だってー、使えるアイテムは使った方がいいかなってー」

「……ふぅ、持っていたお薬は入れたでしょうか」

「お店で買い揃える前に、装備品を整えましょうか」

「どうせもうすぐ頭くん転職するからってことで鏡くん素手で戦ってたしね」

「今は召喚師だと、武器があっても強くはないんだが……、それでも素手はな」

「……手袋もしてないからほんと素手だね」

「申し訳ありません、鏡様のお手を汚させてしまうなど……」

「その言葉、合ってるような最適とは言いがたいような……」

「ちょうど使用人専用の強いかもな武器もらえたね」

「そうですね。後衛にいても問題ないわけですが、タダシ様はお下がりください。私が前に出ます」

「……さっきも言ったけど、体力、乙女より1高いだけだよ? 今の頭くん……」

「その主人と共に後衛にいてはいけません! 使用人だからこそ前に出るべきなのです!」

「ま、僧侶呪文ばんばん使えるの、僕とタダシだけになっちゃったよーなもんだし。僕は攻撃で忙しいし。タダシは後衛の方がいいとは感じるよ」

「まあそうだね」

「……私が魔法を習得している間に、随分お金が貯まりましたね」

「貯まったね。……薬、買っても買っても金欠にならないね」

「ありがたいことです。少し前までは麻痺や猛毒になると、それを治すためのターンも余計にかかっていましたから」

「ああそうだねー、ただでさえ火力下がってんのに、麻痺や毒の回復でターン消費させられるのきつくてきつくて」

「……使用人だし、火力の向上は大したことないかなって思ったけど。でも、今までかかってた無駄なターンがなくなる分攻撃に回せるもんね」
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