(すると、ドクターロボはくるくると回転し、空間に見知らぬ人を映し出した)

『……はじめまして……』

『…………通信は良好だろうか?』

「はいっ、聞こえていますよ!」

『……もし聞こえなかったり、聞き取りづらければ言ってくれ。字幕を出そう……』
(この人が、愛の言っていた“紹介したい人”なのだろうか)

『……私は、人間に名乗る名を持ち合わせていない。そのため……、“ドクター”とでも呼んでくれ』

『一方で、そちらのことは愛くんから聞いている。名前は……、とりあえず呼び名としてはあなたくん、で、いいだろうか』

『おそらくは……、短い付き合いにはならない、はずだ。……よろしく……』
(よろしくと言われても、いきなりよくわからない。また愛のようにどこかの堕天メンに魅入られてしまったというのだろうか?)

『私は、魔界で、堕天メンを研究している。……ひっそりと、な』

『まぁ、なんだ……。マッドサイエンティスト、と思ってくれて、構わない』
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