俺が来てから……だね。
この顔になる前じゃなくて、この前髪になる前の俺の写真とかかな。



「って、一発目からこれ……」

「今から見れば2枚目は頭さんかと思っちゃうよね……、鏡さんだよ」

「あやしいバイトか……」

「あとこれも」


「あのねぇ! あなたさんに何見せてるの!」

「タダシはんの尻をさわっている手」

「やめなさいっ」

「これを独り占めするのもいけないと思わないかね」

「ほんとごめんね、あなたさん、変なの見せて」


「……鬼のお面つけてるとこからして、バレンタインより節分の時か」

「まだレベルが足りなくてその顔にできないから、顔隠す魔装を選んで着せてたね」



「…………マナトくんが落ち込んでた時の」

「二人で励ましたんだったな」

「ん…………、そうだね」

「あれから何年経っても、大好きだよ」

「………………ん」

「もちろん、鏡もタダシも、壁も頭も」

「……愛ちゃんだけはあなたさんに全部任せちゃおうかなとは思っちゃってるけど」

「でも、愛ちゃんも大事なことには変わりないからね」

「みんなとっても大切な私の堕天メンだよ」

「あなたさんも、今後ともどうぞよろしくお願いしますね」


「カカオの実集めスタイル……だな」


「クーポンでガチャを引いたら次回累計ボーナス分のが引けた。……まぁ目当てでなかったとはいえ、嬉しかったそうだ」

「素敵なんだけど、あんまり出番なかったのが残念な魔装でした」


「そしてあやしいバイトへ……」

「この頃はよく行かされたもんだ」



「もうほんと変態な格好させるの好きなんだから」

「だってー」


「これは俺がインキュバスを取得した時のかなー」

「抱かれたい?」

「はい」

「この変態!!」


「ほんと変態写真ばっかり残ってるな……。これは……、この首輪は、この年に乙女が俺にくれたバレンタインプレゼント」

「そして俺は、前髪エクステってとこ」

「鏡くんはスタンプだったね」

「ああ、そうだな……。……それは乙女の作ったものだし、またしまってある場所が違うんだ。見たければならまた別の機会に」

「これ以降の写真は、俺は今と同じ髪型になってるよ」