『メインオペレーション『─────』起動します』
カタリが意識を失った直後、カタリが持っている古いタブレットの画面が切り替わった。
そこには少女のような姿のシルエットが映っている。
画面が切り替わったと同時、『カタリ』も起き上がる。
「"……カタリの身体は大丈夫?"」
『スキャンの結果、外傷は多少ありますが命に別状はありません』
「"それなら良かった"」
『カタリ』は、タブレットを持ってすぐに走る。
「"周囲の人達を救助しよう。力を貸して"」
『了解。付近のまだ生きているカメラの映像を掌握。生体反応を探します』
タブレットに映るシルエットの周りに、各カメラの映像が映し出される。
『ご存知かと思いますが、ミメシスの戦力は無限です。まともに戦わないようにして下さい』
「"聖徒会だね。戦う時は道を開ける時だけにしよう"」
『聖徒会の位置を把握。最適の救助ルートを提示します』
タブレットに地図が映し出される。
おおよその敵の位置、そして警備の位置から推測した負傷者の位置まで表示されていた。
「"ありがとう。トリニティの生徒も含んでる?"」
『勿論です。カタリさんが持っていた地図におおまかな警備位置は載っていたので』
持ち場に戻った後、アコから電子データで貰った警備位置が記載されている地図。
それが今役立っている。
「"流石だね。じゃあ急ごうか"」
一番近くにいる反応から助けに行く。
風紀委員会の娘達が傷だらけになりながら辺りを見渡している所に出くわした。
「カタリ先輩!怪我は大丈夫ですか!?」
「"うん、大丈夫。負傷者の救助を手伝ってもらっていい?"」
「はい!先輩についていきます!」
カタリは後輩に慕われている。
ヒナと比べたら戦力に劣るが、人当たりがよい所が好かれている理由だろう。
「"出来るだけ騒がないように。敵に見付かるから"」
「敵……トリニティですか?」
「"違うよ。トリニティも被害者。……見たらわかるかな"」
『カタリ』は物陰に隠れながら、遠くを指差す。
そちらの方角には、シスター服を着た青白い幽霊のような存在がいる。
「ひっ……ゆ、幽霊ですか?」
「"似たようなものだね。倒してもまた出てくるから交戦は避けるよ"」
「わ、わかりました……」
話の分かる娘達だった。
カタリの人望と、この異常事態のおかげですんなりと信じてくれたのだろう。
「"じゃあついてきて"」
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