あの後はシャーレの先生の助けに応じて、大聖堂跡地にてアリウス分校と戦闘をした。
詳しい事はわからないが、あの幽霊たちはアリウス分校が召喚したものらしい。
それをシャーレの先生が指揮を乱して、反撃の隙を作ってくれた。
やっぱりシャーレの先生は凄いと思う反面、怖いと感じる事もある。
「カタリちゃん、怪我は大丈夫?」
アリウス率いる幽霊軍団と戦っている途中、ホシノが声をかけてきた。
風紀委員会はアビドスと共同戦線を張っている状態だ。
「……うん、大丈夫!」
「……本当に?無理しない方がいいよ~」
元気に振る舞おうとしたが、ホシノは訝し気な視線を向けてきた。
怪我が原因ではないのだが、私の様子がおかしい事に気付いている。
「ん。私達が戦うから後ろで見てていいよ」
「はい、カタリさんは無理せず休んでていいですよ~」
「そうよ!先輩は病み上がりなんだからね!」
シロコちゃん、ノノミちゃん、セリカちゃんが私の前に立ってくれる。
身体は本当に大丈夫だが、後輩達に気を遣わせてしまって申し訳ない。
「カタリ先輩、前線は私達とアビドスに任せてよ」
「はい。後方支援を担当して頂けると助かります」
イオリやチナツもこちらを気遣ってくれている。
優しい後輩達で嬉しい。
「……そうだね、後方に移動するよ」
この状態で前線にいても足を引っ張るだけだろうし。
「カタリ」
後方に移動しようとした所で、ヒナが声をかけてきた。
「何があろうと、貴女は貴女よ。貴女を大切に思ってる人は多い」
「ヒナ……ありがとう」
「私も、そうだから」
私の悩みに気付いているのか。
それだけ言って、ヒナは戦いに行った。
「カタリ先輩、サポートをお願いしてもいいですか?」
「うん、頑張ろうかアヤネちゃん」
後方にいるオペレーターのアヤネちゃんと合流し、私は支援に専念する事にした。
アビドスも風紀委員会も戦闘力は高く、先生の指揮もあったから苦戦はしなかった。
……本当に、先生は凄い。
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