名前:小鳥遊 ホシノ

連邦生徒会を85回襲撃したくなった

いいねぇ~


シャーレの地下。
白いかかしこと『くねくね』を退治して連邦生徒会長に報告が終わった後。
FOX小隊は一つのテーブルを囲んで立っていた。

「土御門カタリについて何か知ってる者はいるか?」

ユキノの問いにオトギとクルミは首を振った。
ニコは手を挙げる。

「私はミヤコちゃんの手紙で名前を見た事あるよ」

「月雪小隊長の知り合いでもあるのか」

「うん、シャーレの当番で一緒になってから仲良くなったんだって」

「そうか……」

確かに土御門カタリの人脈は広いようだ。
オトギとクルミは資料に目を通している。

「なんか色々と噂あるのね。小さい子、可愛い子が好き……へ、変態って噂もあるんだけど」

「全裸で前転してたとか噂もあるね。これが全部事実なら相当な変人なんじゃない?」

「だが聖人という噂もある。エデン条約で起きた事件では避難誘導をしていたようだ」

「色々な人を手伝ったりしてる優しい人って評価も多いみたい」

四人は資料を読みながら話し合う。
彼女がロアであるかどうかの判断をするために。

「……うーん、本当にロアなの?普通の生徒にしか見えないけど……」

クルミが首を傾げる。

「普通っていうわりには個性的だけどね」

「それはわかってるわよ!あくまでロアじゃないって意味!あんたはどうなの?」

「そうだねぇ……ちょっと違和感はあるかな」

オトギは資料を見つめながら呟く。

「カタリが人脈を広げ始めたのって三年生からなんだよね。これだけのコミュ力あるならもっと前から人脈広げてないと変じゃない?」

「そうかしら。他学園に人脈を広げ始めたのはエデン条約以降だし、トリニティがきっかけだったのかもしれないわよ」

「いや……オトギの言う通りだ。カタリの噂も全て三年生になってから流れ始めている」

「ええ……どういうこと?」

彼女たちの言う通り、カタリに関する噂は三年生になってからだ。
逆にその前の噂は一切ない。

「それについてなんだけど、カタリちゃんの噂が出る前の時期を調べてみたんだ」

ニコは新しく資料を広げた。

「この日なんだけど……トリニティの射撃演習がアビドスで行われているんだ」

「アビドス?いや、なんで別の自治区で演習をやっているのかしら」

「それだけじゃないよ。ゲヘナの風紀委員会もこの日はアビドスに入ってるみたい」

「ゲヘナとトリニティが同時に……それは怪しいねぇ」

「この時期を境目に土御門カタリの噂は少しずつ出るようになっているな。ここで何かあったと考えるのが自然……ここで土御門カタリが現れた可能性があるのか」

「ええ!?でも昔の記録もあるわよ?」

「一年生の時はアビドスにいて、そこからゲヘナに転校したって記録もあるよ。仮に出現したとしても一年生じゃない?」

「……土御門カタリの経歴に不自然な点は多い。この記録は捏造されたものの可能性はある」

「捏造……!?」

「過去の捏造なんて可能なの?」

「可能かどうかは、あんまり重要じゃないんじゃないかな」

「くねくねみたいなのがいる以上、過去の捏造も不思議じゃないって事かぁ」

「そうだ。例え不可思議な事であろうともロアなら起こり得ると考えるべきだ」

「とは言っても、何が起きたら人一人出てくるのかしら」

「アビドス自体も色々と謎の部分が多いからねぇ」

「なんでもいい。可能性を挙げてみてくれるか」

ユキノの発言に三人は考え込む。

「そうねぇ……地下施設に監禁されてたのがその日に発見されたとか?」

「私はアビドスで秘密裏に作られていた人造人間と予想するね。ほらカイザーとかやりそうじゃない?」

実際にAL-1Sという存在がある以上、オトギの意見は可能性としてはある。
FOX小隊はその存在については知らないが。

「……現状では断言出来ないな。この辺りも並行して調査を進めよう」

「……ところで、このカタリが仮にロアだったとしてどうするの?」

第二部プロローグ04