名前:小鳥遊 ホシノ

連邦生徒会を85回襲撃したくなった

いいねぇ~


私は陸上部の練習を見学していた。
少し前に倒れた人が出てしまい、タマちゃんが今も入院してる状態。

「……暑いなぁ」

原因はわかっていない。
セナも見てくれたけど、身体に異常はなかったようだ。
不可思議な事に他にも同じ症状の人がいるらしい。
最近流行っているフルリンクというSNSで情報を得る事が出来た。

「白いかかしかぁ……」

同じ事が起きないように道路を見張っている。
しかし特に異常はない。
じーっと道路を見つめていると……頬に冷たい感触。

「ひゃあっ!!?」

驚きながら振り向く。
悪戯っぽく笑うエリカの姿がそこにあった。
手には飲み物を持っている。

「やっほ、カタリ」

「え、エリカぁ……驚かさないでよ~」

「ごめんごめん、そんな驚くとは思ってなくてさ。はい、差し入れ」

「ありがと」

エリカから飲み物を受け取る。
初めて見るものだ。

「なにこれ、何処で売ってたの?」

「さっきそこでFOXEATSのバイトの人からもらったんだ。新商品なんだって」

「へぇ……私がもらっていいの?」

「私の分も貰ったから大丈夫。友人に差し入れしたいって言ったらくれたんだ」

貰った飲み物を飲んでみる。
美味しい、今まで飲んだ事ないような味だ。

「これ美味しいね!」

「でしょ?なんか聞いたことないブランドの新商品で『ハイパーエイド』っていうらしいんだよね」

「そうなんだ、SNSとかで調べれば見つかるかなぁ」

レモネードっぽい味で美味しい。
発売したら箱買いしようかな。

「カタリは陸上部の噂についてどう思うの?」

「あの呪いがどうこうってやつ?あれは信じてないよ」

「私もだよ。白いかかしには興味あるけどね」

遊歩道を走る陸上部。
現状は異常も特にない。

「エリカはあのフルリンクの話って本当だと思う?白いかかし見たら倒れるって……」

「うーん信じられないけど……でも実際身近に倒れてる人がいるからね」

「そうだよね……どうにか出来ないのかなぁ」

怪談のような話が実際に起こっている。
私は個人的に気になって調査しようとした。
その事をヒナに話したら止められたけど。
見学だけなら、という事で今日は陸上部を見守っている。

「私たちに出来る事って、注意喚起と熱中症対策ぐらいじゃないかな」

「現実的にやれる事をやるしかないかぁ」

「そうそう。カタリはいつもそうしてきたでしょ?」

「……うん、そうだね!」

私は私に出来る事を。
陸上部の皆に差し入れとかマネージャーみたいな事をしよう。
それで少しでも被害を抑えられれば良い。



それから少し経った後、入院していたタマちゃんの目が突然覚めた。
白いかかしの目撃情報もそれを境に見なくなった。
あれはなんだったんだろう。
もしかしたら誰かが解決してくれたんだろうか。
私は少し不思議に思いながらも、またいつも通りの日常を過ごす。

第二部プロローグ03