「……白いかかしの捜査とは別で、お願いしたい事があります」
連邦生徒会長室。
そこには二人の人物が向かい合っていた。
椅子に座っている連邦生徒会長と、その正面に立っているFOX小隊の小隊長ユキノ。
「お願い、ですか?」
「ええ……この人物を見た事はありますか?」
連邦生徒会長が差し出した写真には、黒髪の女性が映っていた。
ユキノは見覚えがなく、首を振る。
「いえ、見た事ありません」
「この人物の名前は土御門カタリ。ゲヘナの風紀委員です」
「ゲヘナの……?」
ゲヘナの風紀委員と聞いて思い浮かぶのは空崎ヒナ。
彼女であれば情報があるが、カタリという人物については情報がなかった。
「ええ、彼女はゲヘナなのですが……様々な学園にコネクションを持っています」
「コネクション、ですか」
「各学園の人物と友達になっている……それもティーパーティーや玄龍門の門主なども例外ではない」
その言葉にユキノは少し驚く。
ただのゲヘナの一生徒がトリニティや山海経のトップと友達になっているなど信じられない事だ。
「それに彼女には様々な噂があります。まるで複数人いるかのような……」
連邦生徒会長は資料をユキノに手渡す。
軽く目を通してみるが、小さい子が好きだの女の子の体臭が好きだの変な事ばかり書いてあった。
「……もしかしたら彼女もロアかもしれません」
「生徒の姿をしたロア、ですか」
「はい。特に彼女に関する被害はないのですが……念のため調査をお願いします」
「わかりました。白いかかしの対応後に調査を開始します」
ユキノの言葉に連邦生徒会長は微笑む。
「ええ、よろしくお願いします」
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