名前:小鳥遊 ホシノ

連邦生徒会を43回襲撃したくなった

いいねぇ~


1月2日。
世間一般的には正月の三が日である。
しかし私にとってその日は重大な意味があった。

「……小鳥遊ホシノの誕生日?」

「そうなんだよ!」

私はヒナと歩きながら話していた。
もう年末ではあるものの、毎日のように風紀委員の仕事に追われている。

「その日はアビドスに行くのね。わかったわ」

「アビドスの子達が誕生日パーティーするみたいだし、ヒナも一緒に行こうよ!」

「私が?」

アヤネちゃんから私は誕生日パーティーに誘われていた。
勿論参加するつもりではあるが、是非ヒナも一緒に来てほしい。
ヒナは列車砲絡みの騒動の時にホシノと友達になったから。

「……外部の人間が行ってもいいのかしら」

「それを言ったら私も駄目でしょ。ヒナはホシノの友達なんだから、歓迎されるよ」

実際アヤネちゃんにもヒナの参加について聞いたら、『是非参加してください』と返信貰った。
私もホシノとヒナが話してる所見たいし。

「……そうね。じゃあその日は一緒にアビドスに行きましょうか」

「やったー!楽しみだね!」

「ええ」

ホシノの誕生日に参加してくれるのも嬉しいが、これで少しでもヒナを休ませられるなら一石二鳥だ。
ヒナは普段から働きすぎだし、正月くらいはゆっくりしてほしい。
……ヒナが信じられないくらい強いから、頼っちゃうのも仕方ないんだけど。

「誕生日プレゼントどうしようかなぁ、何がいいと思う?」

「私に聞かれても……貴女の方が詳しいでしょう」

「それは、そうなんだけど……」

何を贈れば喜ぶんだろう。
クッションとか寝具系でいいのかな。

「小鳥遊ホシノの好きな物でいいと思うわ」

私の記憶だと、ホシノは鯨が好きだった。
ユメ先輩と共に買い物に行った時、鯨の絵が描かれている物を熱心に見ていたのを思い出す。
ただ問題は私の記憶は捏造された物という事。
これが正しい記憶なのだろうか、間違っていたら怖い。

「……鯨のグッズとかにしようかな」

「小鳥遊ホシノは鯨が好きなの?」

「うん。鯨見てる時のホシノはめちゃくちゃ可愛いよ」

それでも信じよう。
私は後から入った存在と言っても、明確に違う記憶は作られない筈だ。

「ところでカタリ。貴女の事なんだけど」

「お、珍しいね。私に何か聞きたい事でも?」

私の言葉に少しだけヒナは迷ってるように見えた。
何かまずい事なのかな。

「……貴女の誕生日って、いつなのかしら」

生まれた日というもの