名前:小鳥遊 ホシノ

連邦生徒会を43回襲撃したくなった

いいねぇ~



カヨコが席を外している間、店内を見回っていると会計で揉めている所に出くわした。

「なんだこの代金は!高すぎるだろ!」

「はぁ、お支払い頂けないのですか?」

「当たり前だろ!10万超えてるじゃないか!」

10万円?
そんな高いメニューはなかった筈だけど。
奮発したら1万ぐらいは使っちゃうかもしれないけど、10万は明らかに異常だ。

「メイドの指名には料金を頂くってご説明しましたが?」

「それでも指名料は数千円とかだろ!」

「メイドと会話出来るんだから、10万程度安いでしょう?」

いやおかしい。
そんなメイドカフェ聞いた事はない。

「どうしてもお支払い頂けないのであれば、こちらも強硬手段に出ますが?」

店長の後ろからオートマタが5人現れる。
一斉に客に向かって銃を構えた。

「うわっ、脅迫か!?」

「私どもは料金通りのご案内をしてるだけです。文句をつけてるのはそちらでしょう」

「……くっ、わかった。払えばいいんだろ!」

「待ってください!」

あまりの横暴さに見てられず、私は間に入った。

「私も料金設定がおかしいと思います、これはぼったくりですよ!」

「ああ?高いバイト代払ってやってるだろうが。お前は黙ってろ!」

「痛っ!」

店長に突き飛ばされ私は倒れそうになる、が誰かに支えられた。
後ろを見ると、カヨコが私を支えてくれている。

「怪我はない?」

「うん……ありがとカヨコ」

「下がってて。そっちのお客さんもこっち来て」

「あ、ああ……」

カヨコは私と客に隠れるよう指示を出してくれた。
私はお客さんを近くの物陰まで連れて行く。
その様子を見て店長とオートマタ達は入口を封鎖するように立った。

「情報通りだったね。法外な値段を請求しているメイドカフェがあるって」

「可愛いメイドと話させてやってるんだ、多少高いぐらいで文句言うんじゃねぇよ!」

「……私は言うつもりないけどね。これも仕事だからさ」

カヨコがそう呟くと同時───入口が爆破された。

「う、うぎゃああああ!?」

爆破の衝撃でオートマタが吹っ飛び、同時に入って来た子がショットガンを残ったオートマタと店長に乱射する。

「お、お待たせしてすみませんっ……!」

「ハルカ、いいタイミングだよ」

「ハルカちゃん!?なんでここに!?」

私だけ状況が理解出来なくて、混乱する。
そんな私にカヨコが声をかけてきた。

「カタリ、後で説明するから今は避難して」

「……わかった。皆さん、こちらへどうぞ!」

カヨコの事だから何か事情があるのだろう。
私は残ったお客さんとバイトのメイドに声をかけ、避難誘導を始めた。

一日だけのお嬢様6