私はゲヘナ生徒の避難誘導を担当していたから、あの時何が起こったのかは詳しく知らない。
空が赤く染まった時はキヴォトスの危機だった事。
先生に色々な生徒たちが協力して各地に出没した敵を撃退した事。
そして先生と一部の生徒は宇宙戦艦に乗って敵の本拠地に乗り込んだ事。
知っているのはそれくらいだ。
先生達を地上で待っていた時にふと空を見上げると、流れ星が地上に向かっておりてきているのが見えた。
その流れ星を見て私は戦いが終わったのだと確信した。
……それと同時に、何故か涙が溢れて来た。
理由はわからない。
ただ、とても悲しい気持ちになってしまった。
まるで自分の大切な存在を失ってしまったかのような……
私は流れ星に向かって手を合わせた。
名前も知らない誰かを追悼するために。
涙はしばらく止まらなかった。
プレナパテス