……おや。
これは思わぬ来客ですね。
「ごめん、演奏の邪魔しちゃったかな」
いいえ、お気になさらず。
この出会いもまた得難い経験なのですから。
それにしても……世界で自分に似た人は3人いるという話がありますが、貴女はあの人によく似ておりますね。
「私みたいな可愛い子と知り合いなの?」
似ているというのは外見的な意味ではないのですが、確かに貴女は可愛らしいですね。
まるで魔法をかけられたシンデレラのように。
「えへへ、そうでしょ~。私は土御門カタリ、貴女は?」
私は森の中の姫、椎名ツムギ。
ここは森でもなく私は姫でもありませんが……この出会いは宝物になるでしょう。
ツムギ