名前:小鳥遊 ホシノ

連邦生徒会を43回襲撃したくなった

いいねぇ~

爆発した地点まで行くと、便利屋を発見する事が出来た。
だが、私の目を引いたのは便利屋ではなく。
アビドスの制服を着た女の子達と、眼鏡をかけた大人の男性だった。

私とホシノ以外はいなかった筈。
だから彼女達は私が転校した後に来た……アビドスに?
元々いた私だからあえて言うけど、アビドスに来るのは信じられない。
借金まみれで砂漠化が進んでいる高校に入るなど、余程の物好きだろう。
……いや、私もその物好きだったんだけど。

あの眼鏡をかけた大人も初めて見る。
生徒ではないんだろうけど……まさかシャーレの先生だったり?
そんな訳ないか。


行政官がアビドスの子達と会話していたが、どうやら決裂したらしい。
私達に戦闘の指示が出された。
ちなみに私は体調不良を訴えて後方に逃げている。
流石にアビドスを復帰させようと頑張る後輩達と戦いたくはない。

しばらく戦闘を見ていたが、後輩たちはビックリするぐらい強かった。
私達に数で圧倒的に負けているにも関わらず、的確に戦力を削ってきている。

銀髪の子は特に強い。
銃撃だけでなくドローンも活かして風紀委員会を撹乱しつつ数を減らしている。
身のこなしも良く、時折接近戦を仕掛けてくるのも厄介だ。

黒髪の子も強い。
荒削りだが実力は高く、次々とうちの委員を倒していっている。
狙い撃ちが上手く、銀髪の子に気を取られると彼女にやられてしまう。

そして後ろにいる金髪のでっかい娘。
少しでもこちらが気を抜いた動きをすれば、ミニガンで一気に薙ぎ払ってくる恐ろしい相手だ。
彼女の存在そのものが牽制になっている。

あれだけ的確な動きが出来るという事は、オペレーターもきっと優秀なのだろう。
私がいなくなったアビドスは精鋭揃いのようだ。

便利屋との共闘でうちのエースである銀鏡イオリがやられた為、数の差は歴然にも関わらず戦況は不利になっていた。
もしもホシノがいたらもう負けてたんじゃないだろうか。
そんな事を考えていたら、戦況を一変させられる人が現れた。

空崎ヒナ。
正義実現委員会の委員長であり、圧倒的な実力でゲヘナ学園の治安維持に務める仕事人であり、可愛い。
彼女が強過ぎるため、ヒナ抜きの風紀委員会は敵ではないと言われる程だ。
……なんとも情けないが、ヒナ>風紀委員会全員くらいの力量差は実際ある。

ヒナの到着を確認した瞬間には、便利屋68は姿を消していた。
ヒナ抜きならなんとでもなると言わんばかりに徹底抗戦してたのに、対応の差が露骨である。
アビドスの面々や大人の人がヒナと会話してるのを遠目でぼーっと眺めていた時、私の隣を誰かが通った。
顔は見損ねたが、桃色の長髪。
髪の色こそ違うが、その髪型で私の頭をよぎったのはかつて失った彼女。

「……ユメ、先輩?」

ここに至るまで5