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(───目が覚めると、見覚えのある自室だった)
(日捲りカレンダーを確認しなくても分かる。今日は1995年の7月4日で、あなたはまたタイムリープしたのだ。あなたは天井を見上げたまま、ぼうっと思考を巡らせる)
(今回もまた駄目だった。……この終わりのないループを、いつまでも続ければいいのだろう。途方もない繰り返しに、あなたは既に自分が死んだ回数を数えるのをやめていた。それほどまでに長い人生。ゴールが見えないのがここまで辛いとは想像もしていないほど、時が経ってしまっていた)
(まるでビデオテープのように巻き戻され、同じことを繰り返す。はじめのうちは良かった。いろいろと試行錯誤して、新しい手段を開拓できた。思いつく限りのことを試した。……けれどもう、何も思い浮かばない。完全なる"詰み"だ)
(あの二人を助けたい。ただそれだけの想いで、ここまでやってきた。それなのに、事態はいつまでも好転しない。それどころか悪くなっている気さえした。少なくともイザナは、あなたに出会わなければあなたを手にかけることもなかった。──自分の行動が、ますます相手を不幸にしているのでは?──その事に気付いた時、どうしようもなく笑えてきて、あなたは腹を抱えて蹲った)
(この悪夢が、自分のせいであるならば)
(───もうやめよう。そう思った)
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