竜胆「あれ? あそこに居んの大将じゃん」
蘭「お、マジだ。じゃあ隣にいる女、大将の姉ちゃんか?」
竜胆「あーホントだ。オレ話しかけられたからよく覚えてるわ。ほら、前に集会した時にさぁ、潜り込んできたじゃんあの人」
蘭「スゲー騒いでたもんなーあの女。ブチ切れてる大将にファンサがどうとか言ってよー」
竜胆「なんかシレっと集団の中に紛れててさー。『イザナの写真持ってないですか?』って聞かれたからケータイに入ってる画像1枚1万で売りつけようとしたら途中で大将にバレて二人で怒られた」
蘭「(大将がキレた理由はオマエが姉ちゃんに抱き着かれたからだけどな)」
竜胆「ぶっちゃけあれから枚数溜まってるしアドレスさえ分かればいい小遣い稼ぎになんのによぉ。兄貴知らねーの?」
蘭「オレが知るわけねーだろー? つかアレ、もしかしてデート?」
竜胆「それは無くね? だって大将だぜ。意外と奥手じゃん。女の喜びそうなモンとか分かんの?」
蘭「そーか? 姉貴のことスゲー好きっぽいからさー。ちゃんとリサーチぐらいしてんじゃね?」
竜胆「あ、アパレルショップ入った。あんま女ウケしなさそーなとこ」
蘭「確かに。……うわ、カゴ持たせてんじゃん。そういうとこー」
竜胆「自分でカゴ持つ大将が居たらそれはそれでキモくね?」
蘭「あーね。……お、今度は姉ちゃんの服選びだしたっぽい。さすがに自分だけ買い物はしねーか。ギリ人の心あったな」
竜胆「やっと試着かー。……あれ? あの店員ウチのチームの奴じゃん。不良がバイトとかウケる」
蘭「………? いま同じ試着室に入ったよな?」
竜胆「マジ? やべーな。エロいことする気満々じゃん」
蘭「(むしろ大将の方が手ぇ出されてそーなんだよなー)」
竜胆「なんか長くなりそうだし帰ろーぜ。あ、カクチョーに一応メールしとく?」
蘭「それならもう送った。今日ピザにしようぜ、ピザ」
竜胆「また!? オレ的にはフライドチキンの気分なんだけど!!」
蘭「はいピザ決定~。あの4種類で1枚になってるヤツな~」
竜胆「兄ちゃんのそーいうとこマジで嫌い!!」

? 蘭からメール……はぁ!?
イザナが姉貴を試着室に無理やり連れ込んでナニしてる!?
……いやぜってぇウソだろコレ!!
イザナにそんな度胸ねーよ!!