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(寝ている万次郎に音を立てずに近付き、そっと髪を撫でる。彼の寝顔は、起きている時の万次郎に比べるとずっと幼い。まだ眠りが浅いのか、お行儀よく寝転んだままだ。……爆睡している時の万次郎の寝相は言葉に表せないほど酷いので)
ん、……。
(薄く色付いた唇を見て、美味しそうだな、と思う。前に強請られてキスをした時、とても柔らかくてふにふにしていた。思わず顔を寄せ、数センチまで近付ける)
(……勝手に奪ったところで、きっと万次郎は怒らないだろう。けれどもやはり倫理的な何かに邪魔をされ、あなたは小さく首を振り、体を起こしてため息をつく。……顔でも洗って頭を冷やすことにした)
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