(──家を飛び出して数分。犬の脚は短いが、思ったよりも走るのは快適だ!)
(人間の頃とは比べ物にもならない速さだったので、あっという間にあなたは佐野家へと辿り着いた)
(ようやく正門の前までたどり着いたところで、重大な事に気が付いてしまった。……なんと体が小さいせいでチャイムが届かないのである!)
(何度かビョンビョン跳ねてみるものの、やはり前足は届かないまま地面へ着地してしまう。それでも諦めずにチャレンジしていたところで、やけに聞き覚えのある声が後ろから聞こえてきた)
犬がウチのチャイム押そうとしてる……。
え、何?テレビの仕込み??(真一郎だ!)
真一郎の元へ駆け寄り事情を説明する