（……もどかしい。あなたはハンカチを咥え込み、そのままブンブン振り回す。もはやただの癇癪だ）

（時折イザナの名前を鳴きながら、弟の足元で暴れる。……そうでもしないと本当に泣いてしまいそうだった）


なんだよ。……そんな声出すな。
オレはオマエの言葉なんか分かんねーよ。


（ひょいと体を抱き上げられ、困った顔をしているイザナと目が合う。大きく手を伸ばし、その体へと抱きつく）

（……早く戻りたい）