あなたは小学生の頃、友人だったAの家にいる。
Aを探すとすぐに見つかった。あの頃の姿のままにゲームしている。
そうだ自分は小学生なのだから、Aが小学生でごく自然なこと。
そう思い直したあなたはAとAの家の庭に居た。
Aの家は学校から遠く、すこし住宅街から離れた位置にあった。
廃工場の横にあるAの家は、どれだけ大声を出して遊んでも、怒られることもなかった。彼は父子家庭で父親は仕事でしょっちゅう留守だったということもある。
塀の低いAの家から廃工場は見える。
「工場の中に家があるんだけど、探検しにいかない?」
「家?」
「そう。前に工場やってた人の家」
Aの話によれば、工場が潰れる前に居た夫妻には子どもが居て、Aと友人だったらしい。
探検に行ってみようと話はまとまった。