なるほどね…死にたくて俺のとこに来てたのか
“崩壊”が痛くなさそうに見えたか?
期待を裏切って悪いけど、どいつもこいつも痛そうなツラしてたぞ
なァ
死にたいってことはさ、おまえの人生ってもう要らないんだよな?
(指の隙間から見える紅い目が、じっとこちらを見据えている)
(……ゆっくり頷いた)

ちょうどよかった!
おまえは今日ここで死んだことにしよう!
そしたらさァ、この先は俺が好きに使っていいよな?
黒霧がいなくなったせいで、拠点変えるごとにいちいち迎えに行かなきゃいけねーのが面倒だったんだよな……かといってアホみたいにメールで場所を知らせるわけにもいかねーしな
そろそろリスクヘッジも考えなきゃいけなかったし、おまえが俺たちの側を離れないなら都合いい
嫌がるかと思って今まで提案しなかったけど、死にたいんなら別にいいよな
今の生活にもこの先の人生にも、未練はないってことだもんな?
心配すんなって……俺がちゃんと死なせてやるよ、◯◯
(……後日、私が敵に襲われて死んだというニュースを見た)
(外見が分からないほどぐちゃぐちゃに壊されていたが、検死の結果、私であることが確定したらしい。どうやってその死体を私ということしたのか、それが本当は誰の死体なのか、私は何も知らない)
(弔くんはあの日からずっと機嫌が良い)

願いが叶って良かったなァ◯◯…
見ろよ、インタビュー受けてんのおまえの親か?
ハハ、娘を殺した敵を絶対許さないってよ…俺も嫌われたもんだな
だけどさァ、おまえはもうこんなもの要らないもんな?
最高だな、気分いいぜ!
本当よく死んでくれたよ◯◯…!
こっからはボーナスステージだ
本物のあの世に行くまで、せいぜい楽しくやろうぜ?