……○○さんには、そう見える?

(平坦な声に顔を上げる)
(見上げた先の山崎さんは、いつも通りに笑っていた)


俺もさ、誰にでも平等に、無条件に優しい訳じゃないんだよ。
相手によっては面倒くさいなぁって思うこともあるし、逆に何でもしてあげたいなって思う人もいるし。

(山崎さんは、私を見ながら笑っていた)

……なんてね! 冗談冗談。
流石に“何でも”はウソだよ。そんな尽くすタイプじゃないし、俺。

けどまぁ、ちょーっと下心があるのは本当かな。
○○さんの助けになれたら嬉しいからさ。

●優しい