中世ファンタジーのような大正ロマンのような、そんな感じのお話。
山崎とあなたの住むお屋敷は西洋仕立てで町の方も煉瓦造りの家が多いけれど、平屋が全くないという訳でもない。
電気もあるけどまだガス灯が有利だったり、電線はこの町までは来ていなかったり。
ざっくり言ってしまえば、発展し始めた片田舎。
・お屋敷
二階建ての洋風建築。
十年ほど前は執事やメイドが複数いたが、原因不明の病、重度の貧血に悩まされ一人また一人と辞めていった。
元々は山崎一家とその従者が住んでいたが、従者のすべてが辞めたのを機に、山崎以外の全員が別の街へと移っていった。
・山崎 退
屋敷の主人。吸血鬼の末裔。
吸血鬼の血はほどほどに薄まっており、吸血の頻度は月二で十分。牙も目立つほど大きくはない。
ただ、一人しかいないメイドから月に二度も血を吸っていると少し危険なため、毎日のように薔薇の生気を吸うことで凌いでいる。別に薔薇が好きという訳ではない。
また日光も気合を入れれば一時間程度は耐えられる。それでも50分を過ぎたあたりで日焼けのような症状が加速するので、万が一日中に外出する場合は30分に収めている。
血を吸う時は必ず部屋へ呼び、「部屋に呼んだ」という記憶ごと消す。吸血鬼の能力である催眠術の一種。
ちなみに催眠を掛けて“メイド”として仕立てている訳ではなく、きちんと雇ってきちんとお給金を出している。
部屋にこもっているときは仕事をしたり休息をとったりしている。昼に活動できない訳ではないが、本来は夜行性のためどうしても眠い時もあるため。
夜に作業をしていることもある分、仕事の疲れが出たようにも見えるし、ただ生活サイクルが乱れているだけのようにも見える。
・薔薇
山崎の主食。
山崎は血が薄まっていることもあり主食にできているが、個人差があるため逆に聖水のような効果を持つこともある。
一ヶ所の薔薇だけを食べていると気付かれるかもしれないと考えた山崎は、一株につき一輪と制限をかけて夜な夜な庭を徘徊している。
そのせいで昼に眠気に襲われることもしばしば。
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