暦「では、私の方から1つお話しさせていただきます。
これは、私が親戚の看護師の方から聞いた話なのですが…

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これは、ある梅雨の時季のお話です。
その年の梅雨は、例年以上に雨の日が長くじめじめとしており、勤め先の病院もどこかむせ返るように暑かったそうです。
そんな中、看護師の方は汗ばむ体に不快感を覚えつつも激務をこなし、何とかひと段落人着く事が出来たそうです。
今日は疲れた、暑いし最悪だ…そのような事を同僚の方と話しつつ、一息ついていると、サイレン音が病院に近づいてくるのが聞こえたそうです。
緊急搬送…せっかく落ち着いたというのに、またもや大変な事とになってしまったと、溜息交じりに患者さんの受け入れに取り掛かったそうです。
患者の方は老人の方で意識が朦朧としており、こちらの声掛けに対しても反応が薄く、目を開くことさえ困難だったそうです。
診断としては脱水症状と熱中症との事でしたが、発見が早く、迅速な対応が行えたおかげで命に別状はないとの事でした。
ただ、衰弱が見られたため、お医者さんの診断で点滴を行い、様子の観察を行うという指示がなされたそうです。
思ったよりも大事に至らなかったと現場は一安心、このまま通常業務へと戻っていける…そう思ったその時…
一人の看護師の方が気づいてしまったんです
本当にあった怖い話