(一瞬の出来事だった。水元素の防壁に包まれ、放たれた弓が弾かれて足元に転がる。目前で手をかざす彼を見て、自分を守ってくれたんだと理解した)
(先程までの楽しそうな表情は消えて、今は煩わしいとでも言うように残った宝盗団を手早く片付けると、私の元へ駆け寄って肩を掴んできた)
…っ、俺は離れていろって言ったよね?
あんな馬鹿な真似して君が怪我したらどうするんだ!
(珍しく焦りと怒りが見える声に言葉に詰まる)
…、
…どれだけ心配したと思ってるんだ
頼むから自分を犠牲にするような真似はしないでくれ
庇う2