(ソロ曲の初めての披露を前にした百々人さんの様子を確認に来た。)
あ、ぴぃちゃん。来てくれたんだ。
(ひらひらと手を振ってはいるが、いつもの柔和そうな表情は鳴りを潜め、心なしか顔色までよくないように見える。)
今までは、ユニットみんなでのパフォーマンスしかしてこなかったでしょ?
だから、今度こそ僕一人で100点取らなきゃいけないんだなって思って……。
……ね、ぴぃちゃん。
あの、あのね……僕が、その、うまくできなくても怒らないでくれる?
(百々人さんには前にも同じことを聞かれたことがあった。そのときも、彼はこんな様子だったのだろうか。たった一人で。)
(━━思わず、
彼の手を取った。)