(長い間、地面に蹲っていた気がする
吐き気がほとんどなくなり、呼吸も整ってきた)
(上を見上げると眠そうな顔をしたグリがこちらを見ていた)

あぁ...?やっと終わったか?
はぁー...

(背中に置かれた手がゆっくりと離れていく)
(ふらりと立ち上がった、と思ったら地面に顔から突っ込んで倒れてしまった)

ぅ...、う゛...
...ぐ...っ

(あたりはグリの血で水たまりができていた)
(確実に貧血になるに違いない)

(身体がどんどん冷たくなっていく)
(止血と輸血を早く済ませないと、本当に死んでしまうかもしれない)
(でも、どうすれば...)


(俯いて考え込んだ
...ふと、グリの手の近くに綺麗な指輪が落ちていることに気がついた)

(彼のものだろうか)
(そういえば以前、彼はこの指輪を嵌めていたはずだ
そして、赤い光に包まれてどこかへ消えて行った)
(あれは指輪の力かもしれない
一か八かだ...)



指輪を自分の指に嵌める
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