...ぅ、あ......?
(ざっくりと割れた腹から血が噴き出る
勢いよく裂いたせいで自分だけじゃなく友人まで血を浴びた)
「げぇっ...!?俺、血とか無理なんだよ...。気分悪くなってきた、帰るわ。俺の分までよろしくなー。」
(片方の友人は血の感触と匂いで具合を悪くし、牢屋から立ち去って行った)
(もう一人は......
...いや、どうでもいいか)
(自分はただ復讐を果たすのみ)
(裂けた腹に指を沿わせ、徐々に指を腹の中に捻じ込んでいく)
ぎッ...い゛...っ、がぁあ゛...ッ...!?
(潰れた声を絞り出しながら男は何度も身体を震わせる)
(三本も指が入ってしまった
このまま続ければ片手ごと入れられるのではないか?)
(そうだ、きっとそうに違いない)
(お前の心臓を直接握り潰して殺す)
(......?)
(がしりと手首を掴まれた)
(この男には腕がない)
(なら、自分を止められる人は一人しかいない)
手を振り払う