(ただひたすらにぼーっとする)
(何も考えられない)
(いつの間にオレは床で寝てるんだ...?)
(脱力感と、顔の鈍い痛みを感じる
ああ、倒れたのか)
(自分でもよく分かんねえ理由でよく分かんねえことをして
挙句の果てによく分かんねえ死に方したら 今までにないくらいセピアに叱られるだろうな)
(ここまで来ると危機感というものも感じなくなる
本当にこのまま死ぬのか?
痛みを求めて生きてきた人生の最後が、一切の苦痛も感じないもので本当にいいのか?)
(今まで生きてこられたのはこの痛みがあったからだ
縋る対象として間違っていたとしても、そのせいで何度も苦しい思いをしたとしても
この痛みに救われたのは確かなことだ)
(......まだ死ねない)
(やっと色々と吹っ切れたところなのに、こんなとこで死ぬのは勘弁だ)
(目を開こうとしても開かない
五感が徐々に失われていく)
(...眩しい)