(誰彼構わず傷つけていたから当然だった)

(小さな教会だったが一人になると広すぎて何だか違和感があった)

(もう出ていっちまうか)

(偶然か知らねえが、あんたとの出会いはちょうどその時だったな)

(「邪竜復活の礎になって欲しい」なんて言葉に乗せられて何となくついていった)

(今思い返すと何となくなんて曖昧なものじゃなかった気もする)

(あの女はオレが漠然と求めていた何かを持っていた)

(だから勝手に足が動いたのか)


(獣のような生き方をしていたオレにまともな生き方を教えたのもあんただった)

(最初に口から出た言葉は確か)

(あんたの名前だった気がするよ)


(オレは人より魔道の才に優れていた)
傷2