(回り込んで男の顔を覗き込む)
(明後日の方向を向いて疲弊し切っている男は、こちらの視線に気づくと軽く睨みつけてきた)
(こんなにボコボコにされてもまだ反抗する気力があるのか、と驚いたが)
(身体も動かず掠れた声しか出ないものを痛めつけてもつまらないので、この辺でやめておくことにした)
(お礼も兼ねて顔を蹴り飛ばす)

ぐッ...!??

(やはり軽く身体を震わせる程度しか反応できないようだ)
(スッキリしたし今日はもう帰ろう!!!)

(男に背を向けて上機嫌で歩き始めた)
(背後から怨念のこもった視線を感じるのは多分気のせいだ)
リョナ殴る3