「ああ、終わったんだなー。で、どうだった?楽しかったか?」
『...何はともあれ復讐は終わったんだろ。これで元のお前に戻ってくれるよな?』
(友人二人に曖昧な返事をした)
(復讐は確かに終わり、凄く満たされた気分だ)
(でも、何故だか釈然としない気持ちが残っている
先ほど感じた高揚感の正体が未だに分からないのだ)
(人を痛めつけて殺して快感を得るなんて、それではまるで自分が憎んでいた男と同じじゃないか)
(いや、違う 自分は無差別に人を傷つけたりなんてしない)
(復讐の達成感を快感と履き違えているだけだ)
(...まぁいいか 金ならある
また今回のように悪人を買えばいい そして何度も試せばいい)
(繰り返すうちに 自分が異常かどうかなんて嫌でも分かることだろう)
(今日も闇市へ足を運ぶ 何度目になるかは、もう忘れた)
『末路』