名前:ベルナデッタ=フォン=ヴァーリ

引き籠りレベルが20上がった

ピン!

(………ああ…死ぬのかな…あたし…血が止まらない…周りから焦げ臭いにおいがする…火計でも使われたのかな?)

(思えば…凄い人生だったなぁ~…部屋に引き籠って、ずっと一人で過ごすんだなぁ~って思ってたのに…)

(〇〇が転入して来て…あたしと出会ってくれて…たくさん楽しい思い出もくれた…クラスのみんなとも仲良くなれて)

(色のない景色に色が付いたみたいに楽しくて…あっという間に時間が過ぎて…告白されて…付き合って…卒業して…結婚して…)

(時間が経って2人も子供が出来て…せわしなく、子供たちの世話を頑張って…家の事も二人で協力して支えて…お父さんは孫にやたら甘くなってたし…お母さんも…たくさん手伝ってくれた)

(たくさん…たくさん幸せな時間を過ごした…戦争が起きて…子供たちをあたしの両親に預けて戦いに向かう〇〇の後を追うように一緒に向かって…)

(終わりなんて見えない戦いを何度も何度も繰り返して…その都度殺して…味方が殺されて…友達だった子まで手にかけて…)



「なか…ない…で…ベル…あなたがいきて…くれ…て…わた…し…」



「やだなぁ…こん…なの…なんで…こう…なっちゃた…のかな?…ごめん…ね…みん…な」

(二人の最後を思い出す…あたしを庇って敵の矢に討たれたドロテアさん…〇〇との闘いの最中あたしの射った矢が当たり致命傷になったヒルダさん…目の前で親しい友人を失くした…)

(戻った後さんざん泣いたなぁ…〇〇に慰められて…二人の分まで生き残ろうなんて言って…バチが当たったのかな?…)

(手足が動かない…意識がドンドン朦朧としてくる…瞼が少しずつ閉まっていく…遠くで〇〇がこっちに向かってくるのが見える…ごめんね…ごめんね…約束やぶっちゃったね…あたしだけ…先に…逝っちゃうね?…)

「〇〇ごめ…んなさい…もっと…一緒に…い…たかった…しぬ…なら…ふたりで…へやのなかで…むすこや…むすめ…まごに…かこまれて…しにたかった…なぁ…〇〇」

「あい…して…………………」

(最後まで言い切れずわたしの意識はそのまま闇の中に沈んでいった…)
死ぬなら部屋の中がよかった