……あぁ、本当に来ちゃったんですね

ねぇ、気付かないと思ってたんですよね?あなたは
…なんの事って?


人が悪いなァ
言わなきゃ分からないほどあなただって鈍くないでしょ


…残念ですよ

(コツコツ響く足音を辿ると距離を空けたまま後ろに回り込まれたのが分かった)
(振り向こうとする前に衝撃と共に床に押さえつけられて手足の一本も動かせない)


一般人と変わらないあなた一人ならこんなものです

(遠くからバタバタ足音が聞こえる)

…最初は公安からの依頼だとしても、俺は結構あなたの事好きでしたよ
……かと言って今更絆されないですけど

(バンッ!)
(ドアが開かれた)

(背中側なせいで分からないけど数人バタバタ入ってきた足音がする)

あぁ、こっちです、こっち

(ガッチリ押さえつけられたままだった手首を一瞬逃げ出す暇もなく拘束された)

…じゃあ、後はお願いします
俺は次の現場に向かいますから

…また……いえ、さようなら、〇〇さん
あなたが"ただの一般人"に戻ったら…そうですね、顔でも見に行きます

…それじゃ